2007年11月12日

冬が近づく中、自宅から逃げざるを得なかった数十万の人々に危機が深まっている

米軍占領下でイラクを席巻する暴力と軍事攻撃。そのために人々は家を追われ、そのためにそうした人々への支援もできない状態が続きます。冬が近づく中、国際赤十字の声明。

冬が近づく中、自宅から逃げざるを得なかった数十万の人々に危機が深まっている
国際赤十字
2007年11月11日
Electronic Iraq 原文

ICRC声明(2007年11月11日)。イラクの人道危機は悪化している。最近の治安状況は悪化の一途をたどっており、何千という家族が日々、爆撃や発砲、軍事作戦の被害を受ける状況に直面している。親戚や隣人が殺されるのを目にしたり、脅迫を受けて、何十万という人々が、家を離れている。

身を寄せる親戚や友人がいない人々は、仮作りの避難キャンプで暮らさざるを得ず、そうしたキャンプがイラク全土に出来ている。正確な数字を手に入れるのは極めて難しいが、イラク赤新月社(IRCS)によると、今やイラク国内で200万の国内避難民がいるという。UNHCRは、さらに200万人がイラク国外で難民となっている。近隣諸国はイラク人に対する門戸をますます閉ざす傾向にあるため、今後の数週間、何週間という単位で見て、イラク国内に避難所を求める国内避難民の数が減ることはなさそうである。

イラク北部で家を追われた人々が暮らすキャンプの一つにガーダシンがある。2007年6月に、セクト的暴力を逃れて、50キロ離れたモスルから逃れてきたクルド人家族を受け容れるために作られたキャンプである。ここには1000人近い人々が暮らしており、その4分の3が女性と子どもである。キャンプは荒涼たる原野に設置されており、夏は焼け付く暑さで、冬は氷点下の寒さになる。いくつかの人道組織がテントと水、食料を提供している。ICRCはキャンプに水を提供し、水道パイプ、蛇口、トイレを設置している。ここに暮らす家族は地元当局が提供する月々の食糧配給を得ておらず、主として人道組織の支援に生活を頼っている。ICRCとIRCSは食料や毛布をはじめとする生活必需品を二度、配布した。このキャンプは孤立した場所にあるため、仕事に就ける人はほとんどおらず、医療にもアクセスできないし、子どもたちは学校にもいけない。冬が近づいている中、ICRCは、ガーダシン・キャンプの状況がさらに悪化することを心配している。寒さから身を守るためには、しっかりした床をテントに設置し、さらにテントを強化しなくてはならない。

カリッド・ファキ・カットは17人からなる家族とともにガーダシンに暮らしている。アメリカ人のスパイをしていると非難され暴力の脅しを受けたため、彼はモスルの自宅と仕事をあきらめてここに移ってきた。子どもたちが冬に耐えられるかどうか心配しているが、それでもモスルには戻らないと話す。

ジョウイア・モハンメドさんは、ようやく自分と家族のためにたてた家をわずか20日であきらめ、モスルから逃げてきた。彼女も、隣人が殺されたのを目にして、モスルに帰ることを恐れている。このクルド人二家族の苦しみは、ガーダシンに立ち往生している人々の多くに共通する典型的なものである。

ガーダシンには多少の援助が届いているが、イラクの他の多くの場所では、蔓延する暴力のために、ICRCも避難民を支援することができない状態である。危険が大きいため、ICRCは国際スタッフをイラクの大部分に派遣できずにいる。支援の仕事は大部分をIRCS頼っている。

ICRCの中東実行主任ベアトリス・メグバンドは、イラクで人道支援活動を行うのは、大きな傷口に小さな絆創膏を貼るようなものだと述べている。「何よりも治安状況が改善されることを期待します。イラクの人道問題を解決するすべての鍵はそこにあるのです」。

投稿者:益岡


posted by 益岡 at 21:32| Comment(0) | TrackBack(0) | イラク全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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