2006年11月23日

オランダ軍兵士がイラク人を拷問

オランダ軍がイラク人を拷問。オランダ軍といえば、ボスニアに展開したとき、「髭が生えていて糞のように臭い、それがボスニア女」と落書きをした事件は有名です。

オランダ軍兵士がイラク人を拷問
アルジャン・エル・ファセッド
2006年11月17日
Electronic Iraq 原文

イラク南部のアル・ムサンナ県で、オランダ軍諜報士官たちが、イラク人捕虜数十人に対する拷問に関与していたことを、オランダの著名な新聞De Volkskrantが、今朝(17日朝)、すっぱ抜いた。2003年11月、軍諜報治安局(MIVD)の一部が、「過激な尋問」を行っていたというものである。

オランダ議会のメンバーは、本日、2003年にオランダ軍諜報がイラク人捕虜を虐待したという報道を調査するよう呼びかけた。野党は、11月22日に予定されている総選挙の一週間前だから事実を隠蔽するうごきがあると主張した。

De Volkskrant紙によると、虐待が起きたのは、2003年11月、1300人のオランダ軍兵士が駐留するイラク南部アル・ムサンナ県でであるという。

「規則に従わない事態が起きた」とDe Volkskrant紙は、オランダ国防省報道官ジョープ・フェーンの言葉を引用している。彼は、保守党の国防相ヘンク・カンプがその出来事について知らされたかどうかはわからないと語った。「ずいぶん前のことで、すべてを覚えているわけにはいかない」と彼は語ったという。

De Volkskrant紙によると、オランダ軍諜報治安局がその尋問を行ったのは、2003年11月、バグダード南西230マイルにあるサマワの連合軍暫定統治機構の建物の中でであったという。

「事実だとすると、ショッキングだ」とオランダの首相でキリスト教民主党のジャン・ペーター・バルケネンデは、NOSニュースとのインタビューで述べた。バルケネンデの党は米国主導のイラク侵略を支持し、2003年にイラク南部のムサンナ県にオランダ軍を送り込んだ。彼は、2年後、暴力がエスカレートし、兵士たちへの支持が減ったため、軍を撤退させた。

オランダ外相ベン・ボットはこのニュースを知らなかった。「まったく初耳だ」と今朝、彼は語った。「あり得ないし、許し難い」と彼は言う。閣僚会議のあと、ボットは、独立委員会がイラク人捕虜への拷問問題を調査することになるだろうと述べた。

保守党(VVD)とキリスト教民主党(CDA)も、国防相ハンク・カンプに説明を求めた。カンプも保守党員である。議会での同僚ハンス・ファン・バーレンは、検察庁がこれらの事件について知らされているかどうか知りたがった。CDAの議員ヘンク・ジャン・オルメルもまた、できる限り早くケンプが事実を明らかにし、調査することを求めている。

ケンプは、本日中に返事をすると述べた。「今すぐ返答するわけにはいかない。基本的な事実関係を知る必要がある」と彼は毎週の閣僚会議で述べた。この事件について耳にしたのは木曜日の夜であると。

労働党と社会党、そしてグリーン・レフト党は、議会の調査を求めているが、キリスト教民主党と保守党はこれに反対している。

「事件を隠蔽しようとする臭いがする」と労働党党首ウーター・ボスがオランダのラジオ局に語った。

グリーン・レフト党の議員たちはショックを受けている。オランダが、拷問を認めるアメリカ風行動規範に染まってしまったのではないかと憂慮している。

野党グリーン・レフト党の党首フェムケ・ハルセマは、オランダのTVで、「問題をとても、とても深刻に捉えている。アブ・グレイブの状況はおそらく誰もが覚えているだろう」と語った。「この事件が2003年以来、もみ消されてきたのだとすると、何が起きたかを調査しなくてはならない」。

自由党(D66)はこの問題を包括的に扱うために緊急の議会会合を求めた。D66の議員ベルト・バッケルは、この事件は過去10年で最大のスキャンダルだと語った。「政府の責任を追及しないですむような問題ではない」と彼は言う。

国際法の専門家ウィレム・ファン・ゲヌーテンはDe Volkskrant紙に、話に出ている行為は拷問と考えられると述べている。軍事警察の報道官はラジオで、拷問であろうが虐待であろうがショックを受けたと語っている。

オランダの総選挙のわずか5日前に明らかになった虐待の報道は、連立政権にとって打撃となるかも知れない。

アルジャン・エル・ファセッドは、Electronic Iraqの共同創設者で、オランダ在住。

「ずいぶん前のことで、すべてを覚えているわけにはいかない」。なるほど。殺人や拷問も、3年前だと忘れます。だって忙しいし、というわけ。小泉首相も、国の借金を減らすとかいった公約は全部忘れてますし。

サマワ。耳になじんだ地名ではないでしょうか。国際法違反の戦争に加担するかたちで憲法に違反して送られた自衛隊が駐屯していた土地です。

投稿者:益岡
posted by 益岡 at 09:59| Comment(3) | TrackBack(0) | イラク全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「殺しに対しても、拷問に対しても特に何とも思わない」という、悪に対する鈍感さは、庶民が苦しめられることにつながってますね。じっさい、政府が侵略戦争に使うカネは庶民からの税金であり、そのカネは戦争で契約をとった企業にいくわけですから。

なんというひどさ。

古典的な「階級間闘争」という言葉が非常な現実味を帯びてきたのでしょうか・・・
Posted by nora at 2006年11月24日 22:00
おっと、「階級間闘争」というのは変ですね。
イスラエルによる占領地攻撃
http://rafah.virtualactivism.net/news/todaymain.htm
が「報復の連鎖」ではなく住民虐殺であるのと同じく、「階級間闘争」は正しい言い方ではないですね。

貧困層は理屈の上では主権者ですが、収奪されても対抗する権力を持っていません。司法が行政に屈していることが、貧困層には痛いです・・。
Posted by nora at 2006年11月25日 08:59
コメントありがとうございます。オランダでは結局、キリスト教民主党が数議席減らし、労働党は10議席近く減らし、共産党が躍進、極右も躍進だそうです。

「じっさい、政府が侵略戦争に使うカネは庶民からの税金であり、そのカネは戦争で契約をとった企業にいくわけですから」

まったくその通りですよね。
Posted by 益岡 at 2006年11月25日 19:13
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