2006年11月12日

イラク保健相、死者15万人と

ランセット調査とは別に、イラク保健省が把握している(らしい)犠牲者の数を発表しました。

イラク保健相、死者15万人と
ジェフ・サバーンズ・グンツェル
2006年11月10日
Electronic Iraq 原文

イラク保健相アリ・アル=シェマリは、少なくとも15万人の民間人がこの戦争で殺されたと述べた。詳細については語っていない。

AP通信によると、「イラク・イスラム革命最高評議会SCIRIのハッサン・サーレムは、15万人という人数には、民間人と警察、そして拉致された後に殺されて見つかり、保健省のモルグに集められた人々の数が含まれていると言う」。

これらの数字はどういうものであろうか?

5万人(イラク・ボディ・カウント)、15万人(イラク保健省)、あるいは少なくとも42万人(ランセット調査)?

イラクにおける死者数は、様々な異議のある問題である。確実だと称する数字はない。けれども、実際の犠牲者数が5万人であったとしても(ほとんど確実にそれより犠牲者数は多い)、50万人だったとしても、犠牲者の数が恐ろしく多いことには変わりない。

さらに、今回の数字が、確実なものでないとすると、それは、イラクにおけるとても深刻な別の問題を示している。治安状況があまりに悪いため、かつてはその近代性を誇った全国規模の病院ネットワークでさえ、正確な犠牲者数を数えることができないという点である。

どちらかと言うならば、保健省の犠牲者数は、実際よりも低いだろう。保健相がどうやってこの犠牲者数を出したかは分析できない。

AP通信によると、「バグダード中央モルグの所長は木曜日、自分の施設だけで、暴力的な原因による死者の遺体を1日に60体も受け入れていると語る。所長のアブドゥル=ラザク・アル=オバイディ博士は、この死者数には、バグダードにある多くの病院附設モルグに運ばれたり、攻撃後に親族がすぐに遺体を運んでムスリムの習慣に従って速やかに埋葬した犠牲者は含まれていない」。

「アル=オバイディは、彼のモルグでは10月に暴力で命を落とした犠牲者1600人を受け入れたと言う。10月は、紛争開始以来、最も犠牲者の多い月の一つだった。米軍は先月105人の犠牲者を出し、4番目に犠牲者の多い月となった」。

都合が悪くなると平然と嘘をつき、現在の科学的水準で最も信頼できるデータを「無意味」などと批判することはよくあります。ランセット誌に掲載された調査は、イラクの状況を考えると、可能な範囲で今ありうる相当しっかりした調査だと思います(これは社会調査も専門とする友人の受け売りも半分)。

投稿者:益岡
posted by 益岡 at 11:56| Comment(0) | TrackBack(0) | イラク全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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