イラク戦争の8年間を振り返る(5)
メディア・ベンジャミン&チャールズ・デービス
ZNet原文
2011年3月24日
2011年3月19日で、米国がイラク----大量破壊兵器も持たず、2001年9月11日のニューヨーク攻撃にも関与していなかった国----を侵略してから8周年を迎えた。
アメリカの人々は、この侵略について、祖国を防衛し、イラクの人々を解放するための戦いだと聞かされた。
米国国防副長官ポール・ウォルフォウィッツは、米兵は解放者として歓迎されるだろうし、イラクの石油収入で再建費用はまかなえるだろうと述べていた。
ディック・チェイニー副大統領は、軍事作戦は「数ヶ月ではなく数週間で」終わるだろうと述べていた。ケン・エーデルマン国防次官は、「イラク解放は容易な仕事だ」と述べていた。
それから8年、「容易な仕事」を振り返るときである。
家を追われた人は数百万人
国際連合難民高等弁務官事務所によると、2003年以来、「470万人以上のイラク人が自宅から逃れた。その多くが、人道的支援を緊急に必要としている」という。「解放された」国家における生活として承認できる状況ではまったくない。
イラク人の多くが、イランやヨルダン、シリアに逃れた。イラク国内の別の地域に逃れた人は約150万人で、その多くは逃れた先でも「苦しみはまったく解決されていない」と国連は発表している。
これから、結局自宅に戻れない人々は数百万人にのぼるかもしれない。
投稿者:益岡