イラク戦争の8年間を振り返る(2)
メディア・ベンジャミン&チャールズ・デービス
ZNet原文
2011年3月24日
2011年3月19日で、米国がイラク----大量破壊兵器も持たず、2001年9月11日のニューヨーク攻撃にも関与していなかった国----を侵略してから8周年を迎えた。
アメリカの人々は、この侵略について、祖国を防衛し、イラクの人々を解放するための戦いだと聞かされた。
米国国防副長官ポール・ウォルフォウィッツは、米兵は解放者として歓迎されるだろうし、イラクの石油収入で再建費用はまかなえるだろうと述べていた。
ディック・チェイニー副大統領は、軍事作戦は「数ヶ月ではなく数週間で」終わるだろうと述べていた。ケン・エーデルマン国防次官は、「イラク解放は容易な仕事だ」と述べていた。
それから8年、「容易な仕事」を振り返るときである。
国は破産
ノーベル経済学賞を受賞したジョセフ・スティグリッツとハーバード大のリンダ・ブライムズは、2008年、イラク戦争のコストを約3兆ドルを推定している。ブッシュが侵略時に戦争にかかるだろうと述べた費用の60倍である。
驚くべき数字だが、スティグリッツとブライムズは、今、その推定は「どちらかといえば過小評価」と述べている。
ワシントンポスト紙が昨年の秋に出した新たな情報では、戦争により連邦の負債が増加しただけでなく、石油価格の急騰を招くことで、世界経済の破綻にもつながったという。
「国家優先計画」によると、米国政府がイラクを破壊するために費やした金額で、1250万人の教員に年間給与を払うことができたし、1億6700万人の米国人に年間の医療費を支払うことができたという。
選挙で選ばれた政府関係者が、米国の財政は破綻したというときには、戦争費用を国内で使うよう言うべきである。
【2点めもまた、攻撃者であるアメリカ合衆国のことでした。】
投稿者:益岡