2011年02月12日

イラク人難民は、帰還を躊躇している

米国によるイラク侵略が引き起こした暴力の中、膨大な数のイラク人が国外に難民として逃れたり、国内避難民となりました。UNHCRが報告しているその後の状況をアルジャジーラの記事から紹介します。
イラク人難民は、帰還を躊躇している
アルジャジーラ
アルジャジーラ原文
2011年1月29日

国連が新たに出した報告書によると、イラクの政治危機と治安の欠如から、多くのイラク人難民が昨年、イラクへの帰還を断念したという。

国際連合難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、1月28日に公開した報告書の中で、2010に帰国したイラク人難民の数は11万8890人で、2009年の20万4830人から40パーセント減ったと述べている。

難民が「海外に留まることを決めた」大きな理由の一つは、3月7日の曖昧な選挙以降、新政府の組織をめぐって政治的な混乱が続いている点にあるという。

UNHCRで難民と登録されているイラク人は20万人近くおり、その多くがシリア、ヨルダン、レバノンにいる。

UNHCRの推定では、さらに、2003年に米軍がイラクを侵略して以来、家を追われた国内避難民が約130万人いるとされており、そのうち50万人は、極めて劣悪で不安定な状況に置かれている。

同報告では、シリア、イラン、ヨルダンなどの各国からイラクに戻った難民は、2009年には3万7090人だったのが、昨年は2万6410人にとどまったという【ママ】。

UNHCRによると、帰還者のほとんどは、自宅を離れながらも、戦争で荒廃したイラク国内の別のところにいた人々だという。

「彼らは新政権のもとで状況がどうなるかに注目しています」とUNHCRのイラク公使、ダニエル・エンドレスは言う。

「家族を呼び戻すかどうかといった重要な意思決定のために、状況を確認したいのです」。彼はまた、多くの難民にとって依然として安全が最大の問題だとも述べた。

AFPによると、彼は「新政権が、皆が望む安全を実現するかどうかもう少し時間をかけて見守りたいと人々は考えている」と語ったという。

この3年間でイラク人難民9万人近くがイラクに帰国した一方、帰還者数は最近減っており、近隣諸国のUNHCRでは亡命申請の新たな登録が続いているという。

2008年1月から2010年12月までに、45万6000人以上の国内避難民が元々暮らしていた場所に戻った。

UNHCRは、家を追われた何万というイラク人が自宅に戻るために、政府主導の実行計画を提案している。

国連難民高等弁務官アントニオ・グテレスは1月24日、「この計画のもとで、人々が安全にまた威厳を持って自宅に戻れるよう、安全と財産、再統合の問題に対処するための明確な目標を立てる必要がある」と述べている。

グテレスは、最近イラクを訪問した際、イラク大統領ジャラル・タラバニ、首相ヌーリ・アル=マリキ、外傷ホシャル・ゼバリと面会し、問題を議論している。

選挙から数カ月たってイラクの新連立政権ができたことを祝福しながら、高等弁務官は新政府は「イラクにとって大きな好機を示している」と述べた。

グテレスは、家を追われたイラクの人々がひどい状況に置かれていることを指摘し、最も私怨を必要としているイラク人コミュニティにさらなる人道支援を提供することが必要であることを強調した。

「こうした人々は驚くべき状況で暮らしています。ホームレスだったり、スラムに暮らしており、絶望感が非常に高くなっています」と彼は語った。

投稿者:益岡
posted by 益岡 at 09:10| Comment(0) | TrackBack(0) | イラク全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/185514795
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。