判事はイラク人犠牲者が提訴したケースを免訴させようとするブラックウォーターの企みを却下
2009年10月23日
DemocracyNow! 原文
イラク人犠牲者たちがブラックウォーター社と社主のエリック・プリンスに対して提訴した戦争犯罪ケース5件を免訴させようと、民間軍事会社ブラックウォーターの弁護団が提出した議論を連邦判事は却下した。私たちはジェレミー・スケイヒルにインタビューを行った。スケイヒルは受賞歴のある調査型ジャーナリストで、デモクラシー・ナウ!の特派員でもあり、著書にBlackwater: The Rise of the World:s Most Powerful Mercenary Armyがある。
ゲスト
スケイヒルは受賞歴のある調査型ジャーナリストで、デモクラシー・ナウ!の特派員。著書の Blackwater: The Rise of the World:s Most Powerful Mercenary Armyは国際的なベストセラーとなった。ネイション・インスティチュートのフェローで、彼の記事はRobelReports.comにもある。
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ジェレミー・スケイヒル「ブラックウォーター社に対する戦争犯罪ケースの免訴を判事は却下」
エイミー・グッドマン:まもなくスーダンを取り上げることになりますが、その前に、ここ米国で出された重要な裁定を紹介します。
こちらはエイミー・グッドマン、そしてフアン・ゴンザレスです。フアン?
フアン・ゴンザレス:はい。イラク人犠牲者たちがブラックウォーター社と社主のエリック・プリンスに対して提訴した戦争犯罪ケース5件を免訴させようと、民間軍事会社ブラックウォーターの弁護団が提出した議論を連邦判事が却下しました。同時に、判事は、イラク人原告の弁護団に対し、訴訟を進めるかどうか決定するために、訴状を修正し再提出して、犯されたとされる犯罪についてより具体的な詳しい状況を提供するよう求めました。
イラク人犠牲者たちの主席弁護人スーザン・バークは『ネーション』誌に、「この裁定を大歓迎する」と述べています。一方、ブラックウォーター社の報道担当ステーシー・デリュークは、「[判事の]見解で明示された困難な要求を[原告が]満たすことはないと確信している」と言っています。
エイミー・グッドマン:デモクラシー・ナウ!のビデオ・ストリームで、ジェレミー・スケイヒルと繋がっていますので、さらに詳しいことを聞きましょう。ジェレミーは受賞歴のある調査型ジャーナリストで、デモクラシー・ナウ!の特派員でもあります。著書Blackwater: The Rise of the World:s Most Powerful Mercenary Armyは世界的なベストセラーです。この裁定をめぐる彼の記事はTheNation.comからオンラインで見ることができます。
ジェレミー、デモクラシー・ナウ!へようこそ。主流派メディアでは、ブラックウォーターを攻撃している陣営の大敗北と報じられていますが、あなたの意見はまったく違うようです。説明してください。
ジェレミー・スケイヒル:昨日の朝起きて、AP通信をはじめとするいろいろなメディアの見出しを見たとき、そこでは連邦判事がブラックウォーターに対する訴訟をすべて差し戻したとあったので、あぜんとしました。つまり、そうだとすると、ブラックウォーターの犠牲となったイラクの人々にとって壊滅的な展開だったのです。けれども、それからT・S・エリス判事の56項目にわたる裁定を入手し、それに目を通しました。ちなみに、エリス判事はレーガンに指名された判事です。実際のところ、その文書に書かれていた法的議論は、エリス判事が熟慮した上で展開したものでした。そこで彼は基本的に、ブラックウォーター社に向かって、「外国人不法行為請求権法のもとで私企業を提訴することはできないという議論は誤っている。個人や私企業が戦争犯罪を犯すことはできないという議論は誤りである」と言っているのです。
エイミー・グッドマン:おっと、どうもジェレミーとの回線が切れたようです。ジェレミーはビデオ・ストリーム経由で参加していました。回線の回復を試みます。また、電話で彼と接続しようと思いますが、それは番組の最後にまわし、今は次のゲストを紹介しましょう。残りについてはちょっとおあずけとお考えください。
[スーダン関係の放送]
エイミー・グッドマン:ジェレミー・スケイヒルに戻って、連邦判事が民間軍事会社ブラックウォーターの弁護団が提出した一連の主張を却下した点につき、話を続けます。ブラックウォーター社の弁護団は、同社および社主のエリック・プリンスに対してイラク人犠牲者が提訴した5件の戦争犯罪ケースの免訴を求めていました。
ジェレミー、再びデモクラシー・ナウ!のビデオ・ストリームで繋がりました。このケースの意義についてできるだけ簡潔に説明してもらえますか?
ジェレミー・スケイヒル:基本的に、ブラックウォーターにより負傷したというイラク人文民およびブラックウォーターに殺されたイラク人の家族が5つのケースで訴えています。それらは極めて重要なケースです。ブラックウォーターは訴訟が却下されるよう強力に働きかけてきました。同社弁護団の議論は、自分たちは企業なのだから訴えの対象にはなりえないこと、訴訟は合衆国大統領が戦場で意思決定をする権利を侵害していること、ブラックウォーターが起訴されることは大統領の権利を侵害することになること、を主張してきました。彼らは、企業なのだから戦争犯罪で訴えられることはありえない、なぜなら戦争犯罪を犯すのは政府関係者か国家に限られているからだと言うのです。今回、私たちは、保守的なエリス判事がブラックウォーターに「違う、それらの議論はどれも妥当ではない」と言っているのを目にしているのです。
けれども、彼はまた、アッシュクロフト対イクバルについてなされた5月の最高裁判決を参照しています。この判決は、これまで数十年積み重ねられてきた判例法をひっくり返し、原告がケースを裁判に持っていくことを極めて、とてつもなく、いっそう難しくしています。つまり、裁判に持ち込むためのハードルははるかに高くなっているのです。ですから、判事がスーザン・バークと憲法権利センター----イラクの犠牲者を代表している弁護団----に言ったのは、「さらなる証拠を揃えてケースを再提出するならば、それから考える」ということでした。
ですから、判事がケースをすべて却下したかのように伝える私企業メディアのニュースが実態と異なることはあきらかです。実際、今回の裁定は、ブラックウォーターにとってかなり大きな敗北で、今回のイラク人にとってだけでなく、海外で犯された犯罪に米国法を適用しようと数十年にわたり活動してきた憲法権利センターの弁護士たちにとっても大きな勝利なのです。ブラックウォーターにとっては極めて面倒なことになっています。今回のケースについてだけでなく、2007年9月のニソール広場虐殺に関してブラックウォーターの要員たちを米国司法省が故殺罪で告訴したからです。これらは極めて重要なことですが、私企業メディアは基本的に状況を完全に間違って伝えているのです。
エイミー・グッドマン:ジェレミー・スケイヒル、ここでお終いです。ご出演ありがとう。受賞歴のあるジャーナリスト、ジェレミー・スケイヒルでした。
投稿者:益岡





