2009年06月04日

逆さまのファルージャ(2004年4月28日)

5年前の2004年。4月と11月、米軍はファルージャを包囲して攻撃し、数千人の人々を殺しました。家から白旗を掲げて出ただけで射殺された老人。妊婦を迎えに行く途中で狙われる救急車。犠牲者のほとんどはファルージャの普通の住民で、女性は子ども、老人も大勢殺されました。当時の報道について。
逆さまのファルージャ
サム・ハモンド
2004年4月28日
InformationClearingHouse原文

米国のメディアも米軍も、ファルージャの事態を逆さまにしている。

今日、米軍兵士はファルージャ中心部にある病院と救急車、学校、住居を襲撃した。それを「防衛行為」と称して。この言葉遣いは、攻撃を防衛に見せかけ、侵略と占領を平和と自由に見せかけるために作り出された捻れた表現である。我らが米国のメディアも、疑問を投げかけることなく、従順なオウムのごとく、それに従った。実際のところ、米国がイラクを侵略して以来、ずっと変わらず、こうしたことがまかり通っている。一般意味論を専門とする著名な学者アルフレッド・コルジブスキーが我らが米軍とメディアの言葉を耳にしたならば、墓の中で寝返りを打つことだろう。

キミット将軍とダン・シニョールによれば、「反乱軍」や「外国から来た戦士」たちが、ファルージャの人々を脅そうとしているらしい。実際には、まるで逆さまである。ファルージャで、そしてイラクで、招かれもしないのに「外国から来た兵士」なのは我らが米軍であり、ファルージャの町を「占領」し、「戦士」----そのほとんどはファルージャの住人である----を「破壊」しようとしているのも、我らが米軍である。キミット将軍は今日、「我々はパトロールを送り込もうとは考えているが、停戦協定は順守する」と繰り返した。そう言いながら彼はアパッチヘリを投入し、イラクの人々を空から攻撃しているが、これに正当な理由はない。けれども、むろんこれは、停戦を破ったことには相当しない----少なくとも我らがアメリカの特派員たちは、そのようには報道しない。アパッチ・ヘリがファルージャに向けて砲撃を加え、建物が煙に包まれているシーンを自社のカメラマンが写しているにもかかわらず。

キミット将軍は、誰を騙そうと考えているのだろうか----多分、我らがアメリカのメディアだろうと思う。というのも、パトロールを送り込むことはファルージャの人々を敵に回すことであり、また、人々を脅す行為でもあることを理解していないのは、世界中で、アメリカのメディアだけだからだ。だから、招待されてもいないのに町を勝手に徘徊する、敵意ある米軍パトロールに、ファルージャの人々は銃を向ける。そうなれば、アメリカのメディアはそれを敵対行為であり、悪いのはファルージャの側だと決め付け、それゆえ「停戦を破っている」のはファルージャの奴等だと、我らがメディアの特派員は叫ぶ。

残念ながら、我らがメディアが呈示する戦争の構図は、極めて多くが逆さまであり、そこで用いられる捻れた言葉から成り立っている語彙もまた、逆さまである。

たとえば、上で述べた、「外国から来た戦士」という言葉を考えてみよう。まるでイラク人はイラクで外国人であって、アメリカ人こそがイラクの本来の住人であるかのようだ。

「反乱軍」という言葉を見てみよう。まるで、イラクの人々には自分の家や町を守る権利がなく、何が基準で何が法であるかを宣言する権利を持っているのはひとえに我々アメリカ人であって、したがってたまたま以前からイラクに住んでいた人々は今や当然「反乱軍」である、とでも言わんばかりである。

我々アメリカはアパッチ戦闘ヘリとF16戦闘機、そして様々なミサイルを使って、家々や女性、子ども、学校、病院を破壊している。それにもかかわらず、自分たちの家や家族、文化を破壊から守ろうと我々の蛮行を阻止するために立ち上がる人々のことを「テロリスト」と呼ぶ。ここでもまた、我らが米軍や米国政府の者たちは言葉を逆さまにしている。そして、もちろん、我らがメディアは、このような意味の悪用について疑問を呈することなく、キミットやラムズフェルド、シニョールやブッシュを補佐するのである。

当然、昔懐かしいキッシンジャー用語も折に触れ使われる----「我らはこの町を平定する」。この言葉は、我々は反対者を殺し、そして恐らく多少の「付随的被害」も生じるだろうということを意味する(つまり、反対者を殺すときに、ついでに多くの民間人も殺されるだろうということである)。我々の武器は「外科的に精密」で「正確」である----つまり、その多くは、標的から50から100ヤード以内のところに着弾するということである。第一次イラク戦争のときにも我々はこのような言葉を耳にしたが、のちに、実際には、60パーセント以上の我らがミサイルが、標的から数百ヤードあるいは数マイル離れたところに着弾したことが明らかにされている。

この戦争が、当時と異なると考える理由はどこにもないし、また、使われている嘘も異なると考える理由はどこにもない。

我々に反対する者は誰であれ「急進主義者」であり、取り除かなくてはならない。もし私がイラク人で、誰かが勝手にやってきて国を略奪しようとしたら、私ならば応戦するだろう----皆さんはそうしないのだろうか?

むろん、そうするだろう。それなのに、我らがメディアと政治家と軍は、それが理解できないように見える。どうしてだろう?

この『不思議の国のアリス』風言語使用には目がくらみそうだ----皆さんも同様だろうと思う。残念なことに、我らがアメリカの指導者と将軍たちが言語を虐待している間に、数千人を超えるイラクの人々が殺され、イラクという国が略奪されている。

あるイラク人教授は次のように言っている。「アメリカ人たちは新たなモンゴル人だ---- 世界を征服したがっている。けれども、結局のところ、我々はモンゴル人を追い出した----時間はだいぶかかってしまったが」。我らが指導者とメディアと将軍たちには、この言葉を聞いて欲しい。とはいえ、実際に聞いたとしても、それが意味するところをきちんと理解できるかどうかは疑問である。イラク人は、誰が外国人であるか、そして誰がテロリストであるか知っている----世界のほとんどの人々も、また。アメリカ人の側は、目を覚まして自分たちの世界観がどれだけ転倒しているかを理解するまでに、時間はかかるかも知れないが。

サム・ハモッドは米国国務省の元顧問で、サードワールド・ニュースの編集者。ワシントンDCにあるイスラム・センターの元所長。shamod atmark cox . netで連絡が取れるかも。

投稿者:益岡


posted by 益岡 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ファルージャの状況 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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